久元 喜造ブログ

2017年2月11日
から 久元喜造

『ひとびとの精神史 バブル崩壊』

「バブル」と呼ばれた時代とその崩壊は、いったい何だったのだろうと、今でも想い起します。 本書は、バブルが崩壊した1990年代、時代を駆け抜けていった11人の人物を取り上げます。 それぞれの方々とつながりがあり、あるいは、 … 続きを読む

2017年1月7日
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隈研吾『自然な建築』

2020年東京オリンピックの主会場となる新国立競技場の設計者であり、我が国を代表する建築家からは、とても分かり易く、明確なメッセージが伝わってきました。 「自然な建築」とは何か。 著者は、「場所と幸福な関係を結んだ建築」 … 続きを読む

2016年12月4日
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高原英理『不機嫌な姫とブルックナー団』

ジュンク堂にあったので、何となく購入しました。 不思議なタイトルと装丁が妙に気になったからです。 主人公の代々木ゆたきは、図書館に勤める非正規職員の女性で、ブルックナーのファンです。 サントリーホールのコンサートで、ひょ … 続きを読む

2016年11月20日
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蓮實重彦『伯爵夫人』

なんとも魅力的な装丁。 赤と黒のコントラストが目を惹く、妖しげな雰囲気を漂わせる装丁です。 著者は、蓮實重彥。 フランス文学者で、東大総長も務められました。 小説の焦点は、ひたすら下半身。 局部的な描写が次々に現れます。 … 続きを読む

2016年10月26日
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ウンベルト・エーコ『プラハの墓地』

ウンベルト・エーコの傑作『薔薇の名前』は、私の愛読書の1冊で、日経新聞「リーダーの本棚」(平成27年9月20日掲載)でも取り上げました。 ウンベルト・エーコは、今年の2月、逝去し、時を同じくして我が国で刊行されたのが本書 … 続きを読む

2016年10月9日
から 久元喜造

福永文夫『日本占領史 1945 – 1952』

どのような国家、民族であっても、他国に占領され、その統治を受けることは屈辱であり、被占領国の国民が塗炭の苦しみを味わうのは、歴史が教えるところです。 我が国が有史以来初めて経験したGHQ(連合国最高司令官総司令部)による … 続きを読む

2016年9月24日
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三木谷浩司+良一『競争力』

楽天代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏のお父上、三木谷良一氏は、経済学者でした。 本書の「はじめに」で紹介されているご経歴によれば、世界恐慌が起きた1929年、神戸市灘区に生まれ、当時の神戸経済大学、今の神戸大学経済学部 … 続きを読む

2016年9月21日
から 久元喜造

行政権の長の再選禁止について

フィリピンのドゥテルテ大統領の言動に注目が集まっています。 ドゥテルテ氏が大統領に就任したのは、フィリピン憲法大統領の再選を禁止しており、アキノ前大統領が立候補できなかったことが大きな要因として挙げられます。 憲法で大統 … 続きを読む

2016年9月3日
から 久元喜造

岡田尊司『マインドコントロール』

「マインドコントロール」という言葉は、オウム真理教による犯罪以降、ひんぱんに用いられるようになりましたが、今日さらに深刻な事態に陥っているように感じます。 この点について、筆者は、端的に警告を発します。 「孤独に暮らすこ … 続きを読む

2016年8月13日
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牧原出『「安倍一強」の謎』

東京におりましたとき、地方自治制度の企画立案などでご指導をいただきました、牧原出東大教授が近著を送ってくださいました。 題して『安倍一強の謎』 「謎」に対する答えは、すでに「はじめに」の中に要約されています。 「与党から … 続きを読む