久元 喜造ブログ

2024年4月22日
から 久元喜造

松村淳『愛されるコモンズをつくる』

最初に提起される課題は、住宅という私的空間、そして、さまざまな公的空間の限界です。 コロナ禍の中でオンライン会議やテレワークが行われましたが、nLDKタイプが主流の都市型住宅は、仕事や勉強をする面的余裕はありませんでした … 続きを読む

2024年4月5日
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森政稔『戦後「社会科学」の思想』

「社会科学」を「個別の社会領域を超えて時代のあり方を学問的に踏まえつつ社会にヴィジョンを与えるような知的営み」と定義し、以下の4つの時代を設定して、社会科学の主題の転換と背景にある思想が関連付けながら論じられます。 ①「 … 続きを読む

2024年3月23日
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佐藤卓己『池崎忠孝の明暗』

池崎忠孝(1891 – 1949)は、文芸評論家、新聞記者、軍事評論家、実業家、衆議院議員、文部省参与官など多彩な経歴を持ち、幅広い世界で活躍しました。 池崎の生涯を克明に描いた本書を通読し、日本の近代史をよ … 続きを読む

2024年3月9日
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水谷竹秀『国際ロマンス詐欺』

SNSやマッチングアプリで恋愛感情を抱かせ、金銭を騙し取る「国際ロマンス詐欺」。 被害の急増が報じられています。 本書は、その赤裸々なルポルタージュです。 2023年9月号のWedge で、紹介記事を読みました。 日本や … 続きを読む

2024年3月4日
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キューバリブレを飲みました。

昨年読み終えた小説『未必のマクベス』には、キューバリブレがよく出てきます。 小説の冒頭、バンコクから香港に向かう機内。 主人公の中井優一は客室乗務員を呼び、ダイエット・コークとラムのロックを注文し、氷の先を指で押さえてス … 続きを読む

2024年2月21日
から 久元喜造

早瀬耕『未必のマクベス』

少し久しぶりに、昨年暮れに読んだ読書の感想を書きます。 600頁を超える大作です。 タイトルにあるように、シェークスピアの戯曲「マクベス」に沿ってストーリーは展開します。 IT企業の敏腕社員である主人公の中井優一、同僚の … 続きを読む

2023年12月28日
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雨宮寛二『世界のDXはどこまで進んでいるか』

「基礎編」「戦略編」「事例編」の三編で構成されています。 「基礎編」では、単純にアナログをデジタルに置き換える「デジタイゼーション」、特定の業務プロセスをデジタル化する「デジタライゼーション」、企業組織全体をデジタル化す … 続きを読む

2023年12月10日
から 久元喜造

『街とその不確かな壁』

村上春樹さんの作品を久しぶりに読みました。 読み始めて思い起こしたのが、チェコの作家、アイヴァスの『もうひとつの街』でした。(2019年11月24日のブログ) いま住んでいる街とは別の街が存在しており、図書館が重要な役割 … 続きを読む

2023年11月11日
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書評『暗闇の効用』

10月14日(土)の朝日新聞書評欄を開くと、文字と背景の色が入れ替わった欄に目が行きました。 背景が黒で、文字が白なので、当然ながらとても目立ちます。 取り上げられていたのは、ヨハン・エクレフ著『暗闇の効用』。 評者は、 … 続きを読む