震災から25年、神戸の歴史を大切にしながら、この間の遅れを取り戻し、スピード感をもって、見違えるような街にしていきたいと思います。
もっと美しく、賑わいがあり、ワクワク感がある街。
同時に、それだけでは十分ではないのかもしれません。
令和の時代は、間違いなくテクノロジーが飛躍的に進化していきます。
テクノロジーの進化を街づくりや暮らしの中に取り入れるとともに、テクノロジーに支配されるのではなく、人間がテクノロジーと主体的に向き合い、人間の幸せのために活用すること。
そのためには、神戸は「人間を大切にする街」であるという想いを、私たちが強く持ち、できる限り共有することが大切だと思います。
平成の時代に出現したのが、ネットワーク社会でした。
スマホの出現と普及により、ネットワーク社会は極限にまで達しました。
そこには、光と影があるように思えます。
ネットワークにつながることにより、求める情報に瞬時にアクセスでき、見知った人、見知らぬ人とも、いつでも、どこにいてもコミュニケーションを交わすことができるようになりました。
しかし、常にスマホで誰かとつながっていることにより、大人も子どもも疲れを感じ、人間らしい生活が脅かされるようになっているという面はないでしょうか。
with コロナ時代は、対面での会話は一定の制約を受けざるを得ず、ネットでのコミュニケーションが重要度を増します。
ネット社会におけるコミュニケーションのあり方が問われます。
生き生きとした対話を楽しみ、異なる意見を尊重すること。
いつも誰かにつながっているのではなく、ときにはひとり自分と向き合い、思索するひとときも大切であるように感じます。