久元 喜造ブログ

水の恵みをどう受け取るのか。


台風12号が日本列島に接近しています。
明朝、近畿地方に最も接近すると見込まれています。
今月初めの豪雨で被害が出た地域を含め、気象情報に注意し、いざというときは、避難指示などに従い、迅速な行動をとっていただくようお願いします。

豪雨の後、雨が降らない炎暑の日が続き、そしていま台風の襲来を前にして、改めて「水」とどう向き合うかが問われているように感じます。
水はときとして猛威を振るい、私たちに大きな被害をもたらす一方、私たちは水なしに生きていくことはできず、水の恵みをどう受け取るかという古くからの課題に向き合っていかなければなりません。

初期の神戸市政の課題は、当時禿山だった六甲山系を植林し、水害を防ぐとともに、水源を涵養し、水道を敷設することでした。
その後、神戸市は阪神水道企業団から水の供給を受けるようになり、神戸市水道は十分な供給能力を保持しています。
水は大切に使わなければなりませんが、余力のある水道水を活用し、熱した街を冷やしていくことは可能です。
「打ち水」(7月26日のブログ)は、古くからの知恵ですが、水を活用して炎暑に立ち向かう方策はほかにも必ずあるはずです。
衆知を結集し、具体的な方策を見出していきたいと思います。

水は、ひとところに滞留すれば、澱み、水質が悪化します。
きれいな水が絶えず流れ、うるおいと安らぎを与えてくれるような街を目指したいものです。
幸い、神戸には、山から流れ出るたくさんの中小河川があり、美しい渓流にも恵まれています。
中小水力発電の展開も含め、自然の営みに対する敬意を忘れず、水の活用方法を広げていきたいと考えています。