久元 喜造ブログ

介護保険料の上昇を抑えるために


65歳以上の介護保険料は、3年毎に改定されます。
第7期(平成30年度から32年度)の神戸市の介護保険料は、6,260円になります。

介護サービスの費用は、利用者負担を除き、国・県・市が公費で50%を負担し、27%を40~64歳の保険料で、23%を65歳以上の高齢者の保険料で賄う仕組みになっています。
充実した介護サービスを提供するとともに、その経費の増加を緩やかなものとし、保険料の上昇を抑制することが大きな課題です。

保険料の上昇を抑制するためには、要介護認定率(65歳以上の方のうち、介護保険サービスが利用できると認定された方の割合)の上昇を抑制することが重要です。
近隣の大都市の保険料と比較すると、神戸市の保険料は低い水準にとどまっていますが、これは、要介護認定率が相対的に低いからです。
神戸市 6,260円(平成29年12月末の要介護認定率 20.1%)
大阪市 7,927円(同 24.6%)
堺市  6,623円(同 22.4%)
京都市 6,600円(同 21.7%)

健康寿命の延伸が要介護認定率の抑制につながります。
「フレイル」-年齢とともに筋力や心身の活力が低下し、介護が必要な状態に移行しやすい状態にならないようにしていくことが必要です。
65歳までは、主にメタボなどの生活習慣病の予防がポイントとなります。
65歳ごろからは、「身体活動」「栄養」「社会参加」を柱としたフレイル予防が大切になります。
健康寿命を延伸し、元気で長生きできる地域社会をつくることは、それ自体とても大切なことです。
そして、それがシニア世代、現役世代の負担を減らすことにつながります。