久元 喜造ブログ

水道管の老朽化とたたかう。


少し前になりますが、産経新聞の7月9日朝刊の1面「インフラ再考 迫りくる崩壊リスク」に、神戸の取組みが取り上げられていました。
記事は、東灘区渦森台で進められている水道管の更新から始まります。
「約半世紀の歳月とともに古くなったこの町の水道管をいま、新品に取り換える工事が急ピッチで進められている」と紹介されていました。

神戸市は、昨年3月、老朽化する水道管の更新ペースを、平成26年度の年間20キロから、平成31年には2倍の40キロに大幅に伸ばす方針を発表しました。
スピードアップが可能になるのは、人口動向を見据え、太い口径の水道管を細いサイズのものに交換することにしたからです。
これまで使われてきたダクタイル鋳鉄管をポリエチレン樹脂製に代えることで、錆に強くなり、コストも2割程度削減できることが記事で紹介されていました。

記事では、水道管の耐震適合率が全国平均で36%と記されていましたが、20の指定都市の平均は54.4%で、神戸は中でも高く、72.4%です。

つねに新しい技術を取り入れながら、財政負担を減らしつつ、安全で耐久性の高い水道インフラの整備に取り組んでいきます。

地下の見えないところで行われている地道な作業ですが、インフラの老朽化とたたかい続けることは、安全な街づくりを進めていく上でとても重要な課題です。

神戸市水道局のみなさんの仕事ぶりは、被災地への支援(2016年4月29日のブログ2015年8月9日のブログ)、途上国における水道事業への貢献などが知られていますが、これら幅広い活動が本来の仕事に生かされているように感じます。