久元 喜造ブログ

職員採用試験問題・試作品

国も自治体も、職員採用試験をどのように行うのかは、たいへん重要です。
近年は、筆記試験や面接のほかに、グループ討議なども行われ、特別枠も設けられるなど、試験方法にも多様化が見られますが、それでも筆記試験のウェイトは小さくはありません。

私は、筆記試験については、次のような能力や資質を確認するような内容であることが大切ではないかと考えています。

まず、自治体や国では文書で仕事の方針や内容が示されることが多く、文書を読んで正しく理解する能力が不可欠です。
また、試験区分に応じて、事務系の場合には、法律学、経済学、経営学、政治学などの専門領域において基礎的な知識を持っているか、誠実に勉強してきたかどうかを見る必要があります。
そして、公務員の場合には、とくに、社会の動き、時事問題に関心を持っていることが求められると思います。政府や与党と同じ考え方でなくてもよいから、社会を変えていこうという意欲を持っていてほしいと思います。
さらに、とくに国際都市・神戸市の職員には、英語の基礎的な読解力を持っていることも必要です。

このような問題意識で、これまでの出題を見ると、個別分野の専門家が作成した問題を寄せ集めたようなところがあり、上記の観点からの能力・資質を確認する上からは、改善が求められるように感じてきました。
そこで、よりトータルな視点に立った採用問題の試作品をつくってみましたので、ご笑覧いただければ幸いです。

職員採用試験問題試作品(2015年2月作成)

これは、同じ問題意識を共有する長年の友人に原案をつくってもらい、私が手を加えたものです。
職員採用試験に関わり、あるいは、関心を持っておられるみなさんにとり、何かの参考になれば幸いです。