久元 喜造ブログ

ポートタワーを未来に引き継ぐ。


神戸ポートタワーは、1963年(昭和38年)11月21日に開業しました。
私は川池小学校の4年生でしたが、ポートタワーがその鮮やかな深紅の姿を現し、神戸の風景が変わったように感じたのをよく覚えています。
和楽器の鼓を長くしたような双曲面構造の美しい外観は、その優美さから「鉄塔の美女」とも呼ばれ、2014年(平成26年)には国の登録有形文化財に登録されました。

ポートタワーは、発展し続ける神戸の街、そして阪神淡路大震災による被災と復興を見守り続けてきました。
しかし開業から60年近くが経ち、施設の老朽化が目立つようになりました。
そこで、2019年(令和元年)、神戸市が神戸港振興協会から施設を譲り受け、リニューアルに向けた検討を進めてきました。
検討の結果、耐震補強や施設・設備の老朽化対策を講じるとともに、エレベーターの更新も行うこととしました。


新たに低層4階の展望テラスを設置するほか、屋上階には360度見渡せる展望歩廊を設置します。

こら魅力向上に向けたリニューアルを令和3年度から進めます。
神戸ポートタワーのリニューアルは、中突堤周辺エリアを含むウォーターフロント再整備の一環です。
新港突堤西エリアでは再開発が急速に進み、かつての港湾物流を支えた場所から、多様な人々が行き交う、新たなウォーターフロントエリアへと急速にその姿を変えつつあります。
ポートタワーは工事に入るとしばらくの間お休みさせていただき、還暦を迎える2023年(令和5年)には、リニューアルを完了します。
「鉄塔の美女」が装いも新たに再びお目見えし、今後も変わりゆく「みなとまち神戸」を見守り続けてくれることでしょう。