震災から26年の月日が流れ、1月17日の朝を迎えました。
東遊園地では、感染を予防するため、例年より規模を縮小して追悼行事が行われました。
「がんばろう 1.17」の形に並べられた竹と紙の灯籠に火が灯され、手を合わせ、ずっと灯籠に見入る人々の姿が見られました。
今年は、前日から会場が設営され、分散して会場を訪れていただくよう呼びかけが行われました。
これまでにないご苦労があったと思いますが、困難な状況の中で、今年も「1.17のつどい」を開催してくださいました実行委員会のみなさまに感謝申し上げたいと思います。
5時46分、「希望の灯り」の前で黙とう。
ご遺族代表の加賀翠さん、実行委員長の藤本真一さん、壬生潤市会議長とともに献花を行いました。
加賀さんは、当時6歳のお嬢様を地震で亡くされました。
お嬢様、そして震災後の復興に尽力され、2009年に亡くられたお父様の遺影とともに参列されました。
神戸は、震災以来、市民が力を合わせ、さまざまな意見の違いを乗り越え、街を復興させてきました。
この間、街づくりのあり方をめぐって、ときには激しい議論が行われたこともありましたが、それだけに関係者が一堂に会して話し合う機会も多かったと思います。
これに対し、今回はコロナウイルスという見えない敵と闘いであり、身体的距離をとることが求められます。
新たな試みを取り入れながら、どのようにしてコミュニケーションを確保し、コロナのもたらす災厄を最小限にしながら、日常の生活を守り、街づくりを進化させていくかが問われます。
神戸は、これまで培ってきた市民力によって、震災以来の危機をきっと克服していくことができると信じます。