久元 喜造ブログ

街を奏でろ!「駅ピアノ」の音空間


NHK BSのドキュメンタリー「駅ピアノ」の録画を見ました。
舞台は、チェコの首都プラハ。
プラハの鉄道駅で最も古いマサリク駅に、1台のピアノが置かれています。
さまざまな人がピアノの前に座り、思い思いの曲を奏でていきます。

それぞれの事情を抱えたプラハの市民、この街で音楽を学んでいる留学生、たまたまこの街を訪れた観光客のカップル・・・
びっくりするくらい上手な弾き手もいれば、たどたどしく、うろ覚えの曲を弾く子どももいます。
定点カメラは、そんな駅の佇まいを淡々と捉えます。

駅を行きかう多くの人々は、「駅ピアノ」が別に珍しいものではないようで、ただ通り過ぎていきます。
そうかと思えば、ときどき立ち止まってピアノの音に耳を傾ける人もいます。
弾き手と通りすがりの人が会話を交わすこともあるようで、このピアノの前で出会ったことが縁で、付き合いが始まり、結婚にこぎつけたる人もいるようです。

「駅ピアノ」について教えてくれたのは、市役所の幹部でした。
「神戸ではむずかしいでしょうね」と申し上げたのですが、若手有志がトライしてみたいと言っています、とのことでした。

いざ進めるとなると賛成、反対両方の意見があるでしょうし、ひとつひとつ解決していかなければならない課題もたくさん出てくるでしょう。
それでも、若手有志のみなさんが、「駅ピアノ」の可能性を求めて、神戸の街を歩き、街の音風景を感じながら、街のにぎわいのためにどうすればよいのかを考えてくれることは、とてもよいことではないかと思います。
そのような試行錯誤を経て、大方の理解が得られ、「駅ピアノ」が実現できれば、とても素晴らしいことと感じます。