神戸市は、我が国の自治体の中でも素晴らしい実績を誇り、名誉ある地位を占めてきました。
多くの神戸市職員は、震災時、自らを犠牲にして、献身的に対応に当たりました。
外から神戸市役所に入ってきた私は、これまでの伝統を尊重し、そこから学びたいと思ってきました。
その思いは、今でも変わっていません。
同時に、神戸市役所には、ある種の閉鎖的雰囲気があることも、少しずつ感じるようになりました。
1980年以前に遡るとも言われる「ヤミ専従」は、そのような雰囲気の中で続けられてきたのではないかと想像します。
閉鎖的空間の中で、外の世界の非常識が「常識」とされ、その「常識」に対して異を唱えることができない雰囲気がつくられてきた可能性があります。
仕事をしているはずの職員がほとんど職場にいないことは、周囲のみなさんはわかっていたはずです。
気づいていながら、おかしいと声を上げられない。
疑問の声すら発することができない。
おかしいことを目の当たりにしながら、見て見ぬふりをしないと生きていけない。
そのような職場に身を置くことは、良心的に生きていこうとしてきた人々にとっては、つらいことであったはずです。
ようやく、理不尽な状況を変えていく道筋がつけられようとしています。
まだまだ、逆方向のベクトルが働いている現状も聞こえてきますが、そのような抵抗を排除して、明るい、自由にモノが言える市役所を、みんなでつくりあげていきたいものです。
「市役所改革」は、私がお約束した政策の中で最も立ち遅れています。
心ある職員のみなさんにしっかりとサポートしていただき、断固たる決意で臨んでいきます。