久元 喜造ブログ

ダイキン工業「ブリッジパーソン」は参考になります。

少し前のことになりますが、産経新聞(2018年9月24日)朝刊1面に、㈱ダイキン工業が「ブリッジパーソン」という専門職を設けるという記事が掲載されていました。
本社と子会社の間の「情報パイプ役」としての役割が期待されているのだそうです。

同社では、本社と子会社の間で、情報が「会社の上層部に伝わるまでに実態と異なったり、十分な内容が届かなかったりする問題も起きがち」だったと言います。
「ブリッジパーソン」は、「子会社側から得た情報をありのままの状態で引き上げる一方で、本社の経営戦略を正確に伝達。組織に横串を通して、社員が目指すビジネスの方向性を一致させていく役目を担う」とされています。

記事には、ダイキン工業幹部の「現場にある泥水のような情報が、本社に上がってくるときには真水に変わっていてはいけない」という話も紹介されています。
確かに、大きな組織になると、組織内部の意思疎通がうまくいかず、正確な情報が伝わりにくくなるという傾向が出てきます。

神戸市役所でもそのような傾向があることは否定できません。
ヤミ専従問題の発覚を受けて、神戸新聞社説(2018年9月24日)は、「危惧するのは、久元喜造市長が「就任以来、幹部から報告も聞いたことがない」としていることだ。・・・悪い情報も上がってくる体制になっていないのであれば、巨大組織・神戸市のガバナンスに疑問符が付きかねない。早急な点検が必要だ」と指摘しています。

そのとおりだと感じます。
「ブリッジパーソン」の試みを参考にしながら、新年度の組織改正では、組織をつなぐ仕掛けを取り入れることができないか、検討したいと思います。