久元 喜造ブログ

海外派遣職員には十分な研修を。


神戸市は、1985年から天津市に事務所を置いています。
所長は代々神戸市の職員が就いています。
今回の出張(2018年8月9日のブログ)では、天津事務所長の内示が発令の約一月前に行われることを知りました。
今の天津事務所長から聞いたわけではなく、出張中にみんなで雑談している中で話題になり、わかりました。

神戸市天津事務所の職員は、所長と副所長のわずか2人です。
大所帯なら、トップの所長は中国語があまりできなくても、中国人スタッフを含めた職員を駆使して仕事をすることもできるでしょう。
2人しかいないなら、所長も単にマネジメントをしているだけでは仕事にならず、各方面に自ら出向き、人脈をつくり、個別案件について交渉することが求められるはずです。
中国語を理解し、自ら話すことが必要です。
いかに優秀な職員を任命しても、わずか1か月で現地の事情を知り、中国語を聞き、話すようになることは極めて困難だと思われます。
多くは初めての海外勤務でしょうから、海外赴任の準備、さまざまな手続き、前任者からの引継ぎを短期間に行わなければならないでしょう。

帰国して、人事当局に改善をお願いしたところ、天津に限らず、海外の事務所長などに発令するときは、原則庁内公募とし、1年前に内示することになりました。
1年あれば、赴任地の事情や現地の言葉を勉強する時間を十分に持つことができるはずです。
人事当局は、対象者が現地の言葉をしっかりと学ぶことができるよう、事前研修を充実させる意向です。
語学力の修得を含め、しっかりと準備し、海外の任地で思う存分能力を発揮してほしいと願っています。