久元 喜造ブログ

水素ステーション、セルフ式解禁へ


6月21日の日経新聞一面に、「水素補充、セルフ式解禁」「経産省  燃料電池車普及後押し」という見出しの記事が掲載されていました。
「経済産業省は燃料電池自動車(FCV)の普及に向け、燃料を供給する水素ステーションの規制を緩和する」
「ドライバーが自ら水素を補充する「セルフ式」を解禁、一定の条件を満たせば監督者1人で運営できるようにして、水素ステーションの設置を促す。将来は無人化も検討する」

ちょうど、今月初めにスコットランドのアバディーンに出張したとき、セルフ式の水素ステーションを視察したばかりだったので(上の写真)、記事を興味深く拝読しました。
このとき視察したアバディーンの施設(Aberdeen City Hydrogen Energy Storage )は、アバディーン市などが持つ公用・公共車両が対象で、 燃料電池自動車(FCV) 14台、水素バス10台などに水素の充填を行っています。
車両への充填はセルフで行われます。
欧州では、ステーションでの充填はセルフが基本のようです。

ステーション自体が無人で、遠隔オペレーションが行われ、週1回メンテナンスの際にスタッフが駐在します。
車両への充填だけではなく、水を電気分解して水素を製造して圧縮、貯蔵する複合的な施設でした。

神戸市内の商用水素ステーションはまだ1箇所で、これを増やしていく見地からも今回の経産省の方針は追い風になります。
もちろん、安全が第一です。
アバディーンの施設も参考にしながら、民間事業者のみなさんとともに、ステーションの増設を含め、水素サプライチェーンの構築に向けて取り組んでいきたいと思います。