久元 喜造ブログ

移民国家の前にやるべきことが。

きのうは、三宮で、第1回の対話フォーラムを開催しました。
一方的にお話をするのではなく、市民のみなさんと対話を交わし、いただいたご意見をもとに、公約をさらに充実させていきたいという思いからです。

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今回は、市民のくらしについて考えてみました。
最初に、移民国家の是非について触れました。

日本が人口減少、高齢社会の道を歩んでいる中にあって、社会全体を支える働き手を増やしていくことが求められています。
働き手を増やしていく有力な対応策として従来から唱えられてきたのは、外国からの労働者の移入です。看護師、介護士など、我が国で不足している人材に門戸を広げる努力が行われてきました。
さらに進んで、単純労働者も含め、積極的に外国人を受け入れ、日本を移民国家にしていくべきだという主張が行われてきました。

こうした主張を頭から否定する必要はありませんが、日本を本格的な移民国家にしていくのがよいのかどうかを議論するに当たっては、ドイツなどそのような選択をした国がどのような問題に直面してきたのかについて、じっくり学ぶ必要があります。
また、看護師、介護士など専門的な職種は、それぞれの母国にとっても不可欠な人材であるはずで、せっかく養成した人材が自国の医療・福祉現場ではなく、異国に流出していくことをどう考えればよいのか、なかなか難しいところです。

やはり、まず、日本社会の中で、働き手を増やして行くことにもっと力が注がれなければなりません。とくに、女性にもっと社会の中で働いていただくことが大切です。
女性が働きやすい環境をつくっていくことは、女性がそれを求めるから、というより、もっと大局的見地に立った、社会的要請なのだと思います。

安心して子育てをできる環境を整えていくことは、神戸市においても、たいへん重要な課題であり、高い優先順位で取り組んでいく必要があります。