久元 喜造ブログ

犯罪被害者への支援を強化します。


犯罪により被害に遭われた方に対しては、社会全体で支援をしていくことが必要です。
国からの犯罪被害者等給付金制度などに加えて、神戸市では、平成25 年4 月に「神戸市犯罪被害者等支援条例」を施行し、犯罪被害者への支援を行ってきました。

このような中、平成9年に発生した須磨区の連続児童殺傷事件から20 年が経過し、改めて犯罪被害者への支援のあり方が問われています。
また全国犯罪被害者の会「あすの会」がこの6月に解散し、同会のみなさんの想いを引き継いでいくことが求められています。
こうしたことから、神戸市では 、現行の犯罪被害者支援方策を拡充することとし、一昨日に開会した神戸市会に、条例の改正案を提案することにしました。

今回の改正では、現行条例で規定している日常生活への支援策、すなわち「 一時的な生活資金の支給」「 一時的な住居の提供」「 雇用の安定及び確保」に加え、「 子どもの教育支援」 を追加することとし、これらの支援策を市の責務として行うことを明確化します。
また、犯罪被害者が各種行政手続を行う際の窓口の一元化など、プライバシー保護に努めることを市の責務として明記しました。

条例改正案を議決いただければ、具体的な支援策として、家庭教師の費用や通学時の送迎費用等に対する補助 、就労支援金、転居後の家賃補助を新設するとともに、 一時支援金の増額、市営住宅家賃の無償化などを実施します。
今回の改正により、神戸市の犯罪被害者の方々に対する支援策は、全国の自治体の中でもトップクラスの水準となります。
今後とも、犯罪被害者に寄り添った対応ができるよう取り組んでいきます。