久元 喜造ブログ

不眠都市ロンドン


スコットランド出張の途中、ロンドンに一泊しましたが、ホテルの部屋が道路に面していて、車が通る音で目が覚めました。
時刻は、午前3時過ぎ。
せっかくの機会なので、寝るのはやめて、夜中のロンドンの路上を部屋の窓から観察することにしました。

そんなに大きな幹線道路でもないのに、頻繁に車が通っています。
トラックやタンクローリーはほとんど走っておらず、大半は自家用車のようです。
歩道には、4,5人の若者がぶらぶら歩いています。
かと思えば、一人の若い女性が自転車で通り過ぎて行きました。
最近、ロンドンの治安はかなり悪化していると聞いており、大丈夫か心配になります。
窓の下にはバス停があり、まだ午前4時にもなっていないのに、路線バスが到着しました。
結構、乗客がいます。

ロンドンの街は、夜中でも早朝でも、休むことなく活動を続けているようです。
週末には地下鉄の一部の路線で24時間運行が行われています。
まさにロンドンは、不眠都市と呼んでも良いでしょう。

ナイトタイムエコノミーの活性化が課題になっている神戸にとり、不眠都市ロンドンの姿は参考になります。
地下鉄の24時間運行は無理ですが、中心市街地の博物館、ミュージアムの閉館時間を遅らせたり(2017年11月24日のブログ)、飲食店などのお店には、もう少し遅くまで営業していただけるような環境づくりが求められます。

同時に人間にとり、覚醒と睡眠の健全なサイクルは必要です。
街全体を不眠状態にしていくことについては問題も多いことでしょう。
「夜」を豊かなものにしていく見地から、地域特性に応じた取り組みが求められるように感じます。