久元 喜造ブログ

献血車中での職員との会話


先日、市役所前で献血キャンペーンがあり、私も参加しました。
献血車の中の待合椅子で、20代と思しき若い職員と隣り合わせになりました。
市内の比較的遠方の出先機関に配属されている職員でした。
彼は大きな布袋を持参し、その中にはたくさんのファイルや書類が入っていました。
訊くと、書類に市長印を押すために市役所に来たのだそうです。
採血の順番が回ってきたので、それ以上詳しくは聞けませんでしたが、おそらく関係の決裁文書を持参し、市長印を保管している課に示して、1枚ずつ市長印を押して帰るのだろうと想像しました。

彼が所属する出先機関まで市役所から片道約1時間。
重い荷物を抱え、電車を乗り継いでの往復は、職員にとって苦痛のはずです。
やり方を変えれば、彼はもっと有意義な仕事をすることができるでしょう。

こんな仕事の仕方をいつまで続けているのかと、頭を抱えてしまいます。
大半の決裁は副市長以下が専決しており、私がこれらの文書を見ることはありません。
市長権限を出先機関の長に委任するとか、市長印の印影を改ざんされない方法で電子的に作成し、これを出先機関で印字するとか、やり方はあるはずです。

似たような不合理は、神戸市組織の至る所にあるのかもしれません。
以前、北区役所の部長が北神出張所で決裁するために、鈴蘭台から岡場まで神戸電鉄に乗って出張を繰り返している、という話を聞き、北神出張所の北神支所への格上げを急ぎ、さらに来年4月に北神区役所を設置することにしました。
「業務改革」「働き方改革」を加速させていかなければなりません。