神戸市の人事異動は、職種別に行われます。
人事異動案は、局長、部長、課長、係長それぞれの段階ごとに、一般行政、土木、建築、造園、衛生監視、設備などの職種別につくられます。
私は、このような職種別人事は平成30年4月人事で終わりにし、今後は、役職段階別に一本化された人事案をつくり、職種は個々の職員ごとに「備考」として記す方法に変更するよう、人事当局にお願いしました。
職種別人事異動は、それぞれの職種に属する職員が就くポストを限定することを前提にしていると考えられますが、ポストの固定化はメリットより弊害が大きいように感じます。
採用時の試験区分が退職時までついて回るのは、これだけ変化が激しい時代の人事管理として適切か大いに疑問です。
もちろん、個々の職員が学生時代から培ってきた専門的知識を生かして職務に当たることは大切です。
専門的知識が各行政分野に生かされ、科学的知見に基づく政策を展開していく必要性はむしろ強まっています。
しかしこのことは、職種ごとにポストを固定化することで達成されるとは思えません。
人事管理において大事なことは、個々の職員の意向をよく聴き、最大限、人事異動に反映させていくことです。
昨年から、人事課による行政職(専門職を除く)の職員全員の「フォローアップ面談」を始めました。
ポイントのひとつは、個々の職員が、自らの専門領域を生涯追い求めたいか、それとも、専門領域を大切にしながら幅広い分野を経験したいか、どちらの方向を望んでいるのかを把握することです。
なかなか難しい課題ですが、個々の職員の満足度を可能な限り最大化できる人事管理の姿を追い求めていきたいと思います。