神戸空港のコンセッション手続きが進み、神戸空港に関心が集まる中、実態からかけ離れた報道や論評が全国的に報道されることがあります。
昨日は、神戸空港利用推進協議会が開かれましたので、私から、神戸空港の財務状況について、簡潔に説明させていただきました。
一部には、神戸空港を整備するために3000億円を超える事業費が投入され、運営権対価として、191億円しか神戸市に入らないので、多額の借金が残る、という主張がありますが、まったく事実無根です。
平成29年度末の空港本体(滑走路や誘導路、駐機場等)と周辺用地の造成事業に関する債務の残高は、936億円です。
そして、両者の事業内容、財源は全く異なります。
まず、「空港本体」の債務は、平成29年度末で490億円を見込んでいます。
一方で42年間のコンセッション期間中、運営権対価、191億に加え、地方交付税、航空機燃料譲与税等を合わせ、452億円の収入を見込んでいます。
その結果、運営期間終了後には、38億円の債務が残りますが、これは運営期間終了後の次の運営期間の収入で十分償還することができます。
一方、空港周辺用地を埋立・造成したのは、他の産業用地も造成している「新都市整備事業」です。
空港周辺を含むこの事業会計の財務状況は、大きく改善しています。
平成17年度には、債務残高が3,661億円、現預金残高は1,360億円でした。
これが平成29年度末では、債務残高は1,387億円、現預金の残高は1,059億円となる予定です。
企業誘致により、飛躍的に財務状況は改善されていますし、これからもこの基調は維持できます。
さらに関西3空港の一体運営が実現すると、空港島の事業用地のポテンシャルが上がることでしょう。
明確な数字でしっかりと説明責任を果たし、神戸空港が関西全体の発展のために貢献できるよう、使命を果たしていきます。
神戸空港は、根拠のない非難には負けません。