久元 喜造ブログ

認知症の人にやさしいまちづくり


認知症対策は、我が国が本腰を入れて取り組んでいかなければならない課題であり、地域社会、自治体が果たす役割は重要です。
そこで、神戸市として、各分野の方々から構成される「認知症の人にやさしいまちづくりに関する有識者会議」を設置し、5月14日に第1回会合を開催しました。
この会議に参画いただき、日曜日にも関わらず出席していただいたみなさまに対し、改めて感謝申し上げます。

神戸市の認知症高齢者数は、高齢者全体の1割強となる約4万7千人となっており(28年度末現在)、今後も高齢化の進展とともに更なる増加が見込まれます。
「誰もが認知症になりえる」という認識を持つことが求められています。
認知症対策には社会全体で取り組むことが求められますので、「認知症の人にやさしいまち」とはどのようなまちであるべきかという理念をしっかりと確立し、この理念を市民が広く共有することが大切です。
その上で、取り組みの方向性を明確にし、政策を体系化して事業展開していく必要があります。
政策の項目としては、現時点では、認知症の予防・介入、地域での治療・介護、サポートのあり方のほか、認知症高齢者の方が起こした事故に関する救済制度などが挙げられます。

14日の初会合では、さっそく、事故救済制度の対象となる事故の範囲、民間保険との関係など具体的な論点を指摘していただきました。
今後、有識者会議で議論を進め、「認知症の人にやさしいまちづくり」を推進する条例の制定を目指していきたいと考えています。