神戸市の空家の比率は、直近で、13.05%。
全国平均(13.52%)に近い水準です。
こうしたことから、私は、市長就任以来、空き家対策に力を入れてきました。
「空家等対策の推進に関する特別措置法」の成立にも全力で取り組みました(2014年11月21日のブログ)。
この法律の施行を受け、昨年4月、全庁的な実施体制を整えました。
その後、新しい条例も制定し、樹木が繁茂した迷惑空家・空地なども対象に追加しました。
こうして本格的な空家・空地対策を始動させてから、1年が経ちました。
「近所の空家の屋根瓦が通学路に落ちてきそうで危ない」
「隣の空地から張り出した樹木の枝が我が家に当たって迷惑している」・・・
といった通報は、空家に関するものが455件、空地に関するものが294件でした。
これらに対し、神戸市では、改善の指導、勧告、命令、代執行などの措置を講じてきました。
次の写真は、長年放置されてきた老朽家屋です。
神戸市の指導により、撤去されました。
全体の改善件数は、平成28年度は、269件でした。
前年度が115件でしたので、着実に取り組みは進んでいます。
残念ながら、神戸市からの度重なる改善指導にも応じない所有者が少なからず存在する一方、相続手続きがなされないまま長年放置されてきたものもかなりあります。
正直、苦慮する案件が多いのは事実ですが、関係職員も頑張ってくれており、粘り強く、またスピーディーに対策を講じていきたいと考えています。
所有者が不明のケースにも対応できるよう、引き続き、国に制度改正を求めていきます(2017年4月6日のブログ)。