神戸市では、これまで、満88歳の方に1万円、満100歳の方に3万円の敬老祝い金をお渡ししてきました。
今年の4月5日現在、 満88歳の方は7,491人、満100歳の方は360人おられ、今年度の予定額は、約8500万円です。
私は、人口減少と高齢化が進み、介護などに要する費用の増加が見込まれる中、敬老祝い金の見直しは不可避ではないかと考え、平成28年度予算編成に先立ち、廃止の方向性を打ち出しました。
財政的な制約が強まる中で、目的に照らして効果が期待できる施策に財源を重点的に投入する必要があると考えたからです。
市会での審議においては、
「提案はあまりに唐突過ぎる」
「対象となる方に市長の気持ちを直接伝えることが必要」
「健康保持や生活支援など高齢者施策を充実させることが必要」
など具体的なご意見、ご提言をいただき、予算案は可決されました。
市会でのご提言を踏まえ、4月末から、支給対象のみなさんへ私の想いを記した手紙をお送りするとともに、パブリックコメントも実施し、6月議会に廃止条例案を提案しました。
市会の審議では、
私から、
「高齢者の市民のみなさまには、申し訳ない気持ちでいっぱいです。今年度は、在宅医療・介護連携支援センターの設置・運営や健診の充実、認知症対策の充実などに振り向け、高齢者施策を一層充実させていきます」
との決意を表明し、去る24日の本会議で条例案は可決されました。
市会議員各位におかれましても、苦渋のご判断だったことと拝察します。
賛成いただきました議員各位に感謝を申し上げます。
市民のみなさん、本当に申し訳ありません。