久元 喜造ブログ

ケミカルシューズの振興

昨晩は、ケミカルシューズ産業会館で、井戸敏三知事の演説会があり、出席させていただきましたので、ケミカルシューズの振興について書いてみます。

工業統計に、特化係数という概念があります。
各産業部門の付加価値額の構成比を、全国の構成比で除した係数です。特化係数が1より多ければ、その産業がその地域で集積していることを示します。
ケミカルシューズの神戸での特化係数は、19.55で、鉄道車両(35.83)に次ぐ集積となっています。
このほか、革製履物用材料が12.45、革製履物が11.26と、神戸経済の特化係数上位5部門のうち、3部門がシューズ関係となっています。

このシューズ分野をさらに伸ばしていくには、やはり品質の向上とブランド力の強化が求められます。
そして、シューズにおける品質は、ファッション性と機能性がポイントになりそうです。

ファッション性はついては、既におしゃれなイメージの神戸ブランドを最大限活用し、デザインという新しい視点も加えて打ち出すのが良いと思われます。
また、機能性については、「履きやすい」、「疲れくい」、「転ばない」などの機能が求められます。神戸医療産業都市のなかで、神戸大学医学部の整形外科などと共同で、科学的なウォーキングの研究をしていますので、これらの研究成果を生かして、機能性に富むシューズを開発していくことが考えられます。

世の中にシューズ多しと言えど、ファッション性と機能性の両方を兼ね備えたものは少ないと言われています。神戸シューズが両方を備えた「履きやすくてオシャレ」なイメージを打ち出すことが出来れば、新しい神戸ブランド商品として大きく伸びるのではないでしょうか。
行政としても、機能性を追及するための産学連携の推進や、販売促進のための情報発信を強化していく必要がありそうです。

いずれにしても、ケミカルシューズ関係業界のみなさんのご意見をよくお伺いし、神戸が誇るケミカルシューズがさらに世界中で愛されるよう、私自身も頑張りたいと思います。