久元 喜造ブログ

「予算がないからできない」は余りにも寂しい。

もうすぐ予算の季節になりますが、札幌市に勤務していた時、市長がこうおっしゃったことがありました。
「市民から要望を受けたとき、予算がないからできない、と言っている職員が居るらしいが、あまりにも寂しいのではないか。できないなら、できない理由を市民にしっかりと説明すべきだ」

最近、同じようなお話をお聞きし、このときのことを想い起こしました。
確かに、市民のみなさんからいろいろな要望をいただいたとき、出来ないこともあると思います。
もしかしたら、すぐにお応えすることができないことの方が多いかもしれません。
そのときに、
「予算がありません」
というだけの理由でお断りしているとしたら、確かに余りにも寂しい気がします。

その要望が無理であるなら、お気持ちを傷つけることがないように言葉を選びながら、できないことを理解していただくようにすべきです。
もし、その内容が切実な問題であるなら、解決できるように動くことが公務員としての務めだと思います。
多くの問題は、特定のセクションだけで解決できないと想像できますが、
「ウチの所管ではありません」
とか
「あそこの課に相談して下さい」
とたらい回しにしたり、ほかに振ってしまうのも、寂しい限りです。

市役所には、保身に明け暮れる幹部も居ますが、大局的見地から行動しているみなさんもたくさんいます。
そのような心ある幹部と相談したり、複数のセクションから構成されるプロジェクトチームの設置に動いたり、職員のみなさんには、すぐにできなくても、前向きに行動していってほしいと願います。