12月7日のブログ で書きましたように、国政選挙も、地方選挙も、投票率は、趨勢としては低下傾向にあります。
戦後に日本国民が手にした民主化への熱気が消え去った今、改めて、多くの国民、住民に、国政選挙、地方選挙に参画していただく方途を考えなければなりません。
選挙が意味あるものであるためには、やはり、活発な論戦が大事なのではないでしょうか。
論戦を聞く機会が限られる一方で、顔写真と名前、政党、簡単なスローガンしか書いていないポスターばかりが貼られています。
ひたすら候補者の名前を連呼する街宣車が走り回っています。
このような選挙戦では、いったい何が争われているのかが、有権者にわかりやすく伝わりません。
これは、個々の候補者が悪いわけではなく、選挙運動に関する制度の問題です。
政策のありよう、そして、候補者の資質を見極める機会として、候補者同士の討論会を、もっとひんぱんに開くことが考えられても良いと思います。
かつて、公職選挙法には立会演説会の制度が規定されていましたが、1980年代前半に廃止されました。
その理由は、それぞれ候補者を支持する人々が会場に詰めかけ、支持している候補者の演説に拍手喝采を送り、終わればぞろぞろ退場する、といった光景が繰り返され、意味のある討論ができにくかったからだとされています。
かつてそのような状況があったとしても、立会演説会の廃止によって、候補者同士の論戦の機会が奪われてしまったのは疑問です。
改めて、候補者同士のいきいきとした論戦を聞くことができる公開討論会を、現代的なありようで、真正面から制度化すべきだと考えます。