久元 喜造ブログ

書店復活への険しい道のり

台風19号が接近しています。
さきほど、市役所の危機管理センターに赴き、広瀬危機管理監をはじめ幹部のみなさんから対応状況の説明を受けました。万全の態勢で臨むことにしています。

さて、昨日、10月12日(日)神戸新聞朝刊「正平調」は、書店のことを取り上げていました。

兵庫県内で指折りの老舗書店、来年で操業130年になる洲本市の成錦堂が、シャッターを下ろしたままで、破産申請の準備に入ったのだそうです。
「淡路島に縁があった一人として、紙面に載ったシャッターの写真を悲しい思いで見つめた」とあり、こう続けます。

「地域文化の担い手といえば、神戸・元町の海文堂書店も創業99年で幕を閉じた。総合書店が6店もあった元町で、最後の店として踏ん張っていた。活字離れと言えばそれまでだが、神戸であれ淡路であれ、書店が消えていけば街の風格までなくなるように思えてしまう。」
そして、熊本市の長崎次郎書店が復活したことにふれ、次のように結ばれていました。
「街中に活字文化の灯がよみがえる。そんな話題が兵庫でも・・・と夢見る」

複雑な想いで読みました。
4月5日のブログ で触れましたように、何とか元町に書店を復活させたいと願い、行動を開始しましたが、必ずしも順調ではありません。地元の反応も冷ややかです。
力不足を痛感します。

回りのお店の儲けには関係ないかも知れませんが、「正平調」で触れられているように、街中の書店が次々に消えていくことは、神戸の街の風格に関わります。
近いうちに人口で福岡に抜かれることになる神戸は、人口規模にばかりこだわるのではなく、風格とブランドをより大事にしていかなければならないと思います。

書店が次々に消えているという現実を前に、手をこまねいているわけにはいきません。
険しい道のりで、少し時間がかかるかもしれません。一歩後退二歩前進するつもりで、活字文化の灯がよみがえる夢をあきらめることなく進んでいきたいと思います。