久元 喜造ブログ

神戸市下水道行政の底力

きょうの午後は、西水環境センター・垂水処理場にお邪魔しました。
芋田晴夫センター長をはじめ職員のみなさんから説明を聞き、センター内を案内していただきました。
畑恵介下水道河川部長は、入庁後すぐに垂水処理場で仕事をされたようですが、その頃とは、処理場の様子は一変していると聞きました。
垂水処理場は、国道2号線、そして、山陽電鉄の東垂水駅、滝の茶屋駅の南の海沿いに立地しています。
地下には、汚水ポンプ、生物反応槽、沈殿池などが配置され、地上には、芝生広場、多目的グラウンド、テニスコート、フットサルコートのほか、恋人岬と呼ばれる観光スポットまであります。
管理棟の屋上に上ると、台風接近の小雨の中、明石海峡大橋が靄に包まれて佇んでいました。

垂水処理場では、今年から、「こうべWエコ発電プロジェクト」が稼働しています。
バイオガス発電と、太陽光(メガソーラー)発電を組み合わせた発電システムです。
神戸市は、下水の汚泥を消化タンクに供給し、メタンを主成分とするバイオガス(消化ガス)を発生させ、発電設備に供給します。
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この発電設備と太陽光パネルの両方の設備は、(株)エナジーバンクジャパン(EBJ)が設置し、運営しています。
屋上には、約8000枚の太陽光パネルが並べられ、壮観でした。
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神戸市は、実質的に投資額ゼロで、下水汚泥を有効に活用し、廃棄物とCO2排出量の削減に貢献するとともに、20年間で約7億円の売電収入を見込むことができます。
太陽光とバイオガスのダブル発電事業は、日本初の取り組みです。長年培われた技術力と構想力が開花したプロジェクトです。
神戸市の下水道行政に携わっている職員のみなさんの底力を感じることができました。