久元 喜造ブログ

アヴェ・ソルを聴く。

神戸市とラトヴィアのリガ市が姉妹都市提携を結んで40周年を迎え、ウシャコフス市長をはじめとするリガ市のみなさんが神戸を訪問されています。
昨晩は、市長のほか、ペンケ駐日ラトヴィア大使も出席され、歓迎レセプションが開かれました。
レセプションでは、ラトヴィアが誇るリガ室内合唱団アヴェ・ソルの演奏も披露されました。
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昼には、長田のピフレホールで、アヴェ・ソルと神戸市混声合唱団とのジョイントコンサートが開かれ、ウシャコフス市長と並んで聴かせていただきました。
アヴェ・ソルを聴くのは初めてでしたが、想像していたとおりの素晴らしい演奏でした。
アメリカの作品やドビュッシーの作品も演奏されましたが、やはり民謡の宝庫ラトヴィアの作品が心に染みました。

中でも感銘を受けた作品は、”Es gulu gulu”。
プログラムには、「ねむり」と訳されていましたが、日本語が分かるラトヴィアの方によれば、直訳すると、「わたしはねむい、ねむい」だそうです。
不可思議な透明さを湛えた美しい作品でした。もともとは古いラトヴィア民謡ですが、現代のラトヴィア人作曲家による編曲で歌われました。
覚醒から睡眠に移行する過程で、不思議な幻想が出現するさまを描いているように、私には感じられました。
人間の声がいかに豊かな表現可能性をもっているかについて、改めて気づかされたようにも感じました。

コンサートは、ラトヴィア民謡を代表する名曲「風よ吹け」で締めくくられました。
満席の会場から、両市の合唱団に対して、大きな拍手が送られました。