久元 喜造ブログ

関西プレスクラブで講演

昨日、5月19日、大阪市内で開催された 関西プレスクラブ の会合で、講演させていただきました。
関西プレスクラブ は、大阪の主要な新聞社、通信社、テレビ、ラジオ各社などで構成される組織で、ちょうど就任して半年にしかならない私に、このような機会を与えていただいたことは光栄です。
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前半は、大都市制度の課題への対応について触れました。
まさにここ大阪で盛んに議論が行われている都構想、そして、神戸市などが主張している特別自治市構想のルーツは、1943年の東京都制、そして、戦後の地方自治法で制度化されながら施行されなかった特別市です。
そして、この両者が制度化されるまでには、明治期からの長く、複雑な経緯がありました。

東京都制を受け継いだのが都区制度です。そして、特別市施行をめぐるせめぎあいの末に出来た妥協の産物が、現行の指定都市制度です。
指定都市制度は、60年以上続いてきた制度ですが、道府県との二元行政・二重行政、域内分権の必要性などが指摘されてきました。そして、これらの課題を抜本的に解決する方策として提唱されているのが、都構想と特別自治市の制度です。

これらへの考え方と、より漸進的な対応としての、今国会に地方自治法改正として提案されている「総合区」による対応、そして、現行制度の枠内での運用上の対応について触れました。
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戦前の五大市のひとつでもある神戸市は、これら大都市制度の課題について、制度的な提案を行うとともに、自らも必要な改革を行っていきたいと考えています。
そして、東京一極集中を是正し、関西圏全体の発展に貢献できるような取り組みを行っていきたいと述べ、締めくくりました。