久元 喜造ブログ

民営化より、需要喚起が本筋。

9月24日のブログ で、地下鉄事業の民営化は、実現不可能と申し上げました。
それでは、どうすればよいでしょうか。
西神山手線と海岸線の運行を、税金の投入や利用者の大幅な負担増を行うことなく続けていくためには、西神山手線と海岸線の一体運用によって事業を継続する以外に方法はありません。

まずは、両線一体での単年度黒字化を早期に実現し、これ以上の累積債務が増えるのを止めることです。
海岸線は、減価償却と利息が経常費用の7割を超える硬直的な財務構造であり、コストの見直しによって収支改善できる余地は限られています。

したがって、海岸線の乗客増を図っていくことが、現実的な方策です。
沿線への企業誘致、都心からの立地の良さを生かした夜間人口の増加、通勤など利用促進の働きかけ、本場西側跡地へのイオンモール進出に続く利活用、ノエビアスタジアムの活用など、乗客増対策が必要不可欠です。
新長田駅前の再開発ビルに、市役所の移転も主張されているようですが、海岸線の需要喚起につながらないことは明白です。

非現実的なアイデアではなく、海岸線沿線を活性化し、需要喚起につなげていくことが大切です。
もともと、地下鉄海岸線は、兵庫区・長田区の活性化を目指して建設されました。その原点に立ち戻って、市民ぐるみ、地域ぐるみで対策を考え、全市的見地から実効的な対応を図っていくことが求められます。