久元 喜造ブログ

神戸の街の再生


令和7年度神戸市当初予算の目指す基本的方向は、「神戸の街の再生」です。
これまでの神戸の街づくりを踏まえた上で、持続可能な大都市経営を目指した政策展開です。

かつて神戸市は、山を削って海を埋め立て、ポートアイランド、六甲アイランドを創り、郊外には産業団地やニュータウンを造成していきました。
「山、海へ行く」の開発手法は、「株式会社・神戸市」としてその名が轟きました。
しかしこの開発手法は、いずれ終焉を迎えることが宿命づけられており、震災前の1990年前後には、限界を迎えていたと想像します。
そして神戸の街を、あの地震が襲いました。

震災後の神戸市政は、災害応急対策、震災復旧・復興に全力を注ぎました。
国の財政措置顔が不十分な中、巨額の市債の償還は神戸市の財政力を超え、矢田立郎市長の断固たる決意の下、行財政改革が進められました。
この結果、財政状況は改善していきました。
実質公債費比率、将来負担比率とも、近年は良好な水準で推移しています。

財政対応力が回復した神戸市は、新しい視点で大都市としての発展を期することにしました。
都心・三宮再整備、ウォーターフロントの活性化、郊外の駅周辺のリノベーションなどをスタートさせました。
これらの取り組みが、いま姿を現しつつあります。

今年の4月、神戸空港は、国際空港となります。(2024年12月7日のブログ
神戸空港の国際化により、神戸は、陸・海・空の要衝としての地位を確固たるものとし、飛躍的な発展に向けた可能性を手にすることができました。
この可能性を現実のものとし、かつての姿とは異なる、新しい国際都市として神戸を蘇らせ、再生させることが求められています。(つづく