兵庫県は、五国からなる大県です。
日本海、瀬戸内海、そして太平洋に面している都道府県は、兵庫県だけです。
振り返れば、中学校のときは、鈴蘭台、藍那の山の中を探索し、田圃の畔を歩き、池で鮒を釣ったりして、楽しい毎日を送りました。
高校に入ると、県内を旅したり、夏休みには独りで民宿に滞在したりして過ごしました。
高1の夏休み、当時の波賀町(現在は宍粟市)の音水湖畔の民宿に泊まり、ボート遊びや水泳をして楽しみました。
引原ダムの対岸まで泳いで往復しましたが、湖面の表面は普通でも、足が少し深いところを掻くと、驚くほど冷たく、ぞっとしたことを覚えています。
次の年の夏休みは、波賀町のさらに山奥の道谷(どうだに)の民宿に逗留しました。
山村なのに刺身もあり、結構なご馳走を出して歓待してくれました。
ご主人は毎晩、熱燗を次ぎながら、よく政治談議をされていました。
息子さんは私より一つ年下で、県立山崎高校に在学中でした。
村祭りもありましたが、少し寂しい雰囲気で、過疎が進行していることがわかりました。
波賀町に行くときは、山陽電車の姫路駅前にある神姫バスセンターから、山崎行のバスに乗りました。
バスセンターは、ものすごく混雑していました。
バスの車窓から播州平野の田園風景を眺めるのは、心が和むひとときでした。
白いサギが田んぼの上を舞っていました。
夏休み以外にも、週末を利用して西紀町(当時)など県内各地に出かけました。
兵庫県は美しい自然に恵まれ、さまざまな顔をした素晴らしい県であることを、折に触れて感じました。
私は子供の頃から、神戸市民であるとともに、兵庫県民であることに誇りを感じてきたのだと、いま改めて思います。