久元 喜造ブログ

『明石の野鳥』


9月1日、神戸市と明石市は「生物多様性を守り育てるための連携・協力に関する協定」を締結しました。
これに先立つ8月18日、丸谷聡子明石市長がご挨拶にお越しになり、明石市立文化博物館発行の『明石の野鳥』をいただきました。
著者は、丸谷市長ご夫妻です。
2006年(平成18年)の刊行で、昨年に改訂されています。
丸谷市長の素敵なサイン入りです。

本書では、明石で見られる主な野鳥80種が、写真入りで紹介されています。
このうち半数の40種が、カイツブリ、ゴイサギ、マガモ、バン、タシギ、カワセミなど水辺で見られる野鳥です。
明石川が流れ、たくさんのため池がある明石の自然の特徴が、野鳥の種類にも現れているようです。
野鳥の種類毎に、生息地、見分け方、餌の取り方などの行動特性が、美しい写真とともに記されています。
たとえば、カワセミは、「コバルトブルーに輝く背中と、おなかのオレンジがとてもきれいな鳥です」。
「大きさ7㎝ぐらいまでの小魚をエサにし」、「とった魚は木に何度もうちつけた後、頭からまるのみします」とあります。

野鳥図鑑のような鳥の紹介にとどまらず、鳥が空を飛ぶ仕組みが分かりやすく解説されていたり、野鳥が森を育てる上で大きな役割を果たしていることが説明されていたり、とても充実した内容になっています。
増えた野鳥、減った野鳥に関する考察もあります。
カワウが激増していることは知っていましたが、かつて珍しい鳥だったカワセミが増えていることを知り、うれしかったです。
一方で、ヨシ原の減少で数が減ったオオヨシキリなどの鳥もあります。
野鳥を通して、人間と生き物との関係について考える機会をいただきました。