久元 喜造ブログ

神戸高専の未来

神戸市立工業高等専門学校の前身、神戸市立六甲工業高等専門学校が設立されたのは、1963 (昭和38年)のことでした。
1966(昭和41年)に現在の神戸高専となり、1990年(平成2年)に垂水区舞子台から研究学園都市に移転し、今日に至っています。
神戸高専は、都市自治体が設置する我が国で唯一の高専です。
本科(5年)と専攻科(2年)に、約1300名が学んでいます。
これまで、産業界、行政、学界に多数の優れた専門人材を送り出してきました。
しかし、テクノロジーの急速な進歩や経済社会のグローバル化が進む中で、現在の高専のあり方で良いのかどうかについては以前から問題意識を持っていました。
そこで、有識者から構成される検討委員会を設置し、議論していただいた結果、独立行政法人化の道を選択することにしました。
所要の手続きを経て、この4月から神戸市公立大学法人が神戸市外国語大学と神戸高専を運営することとなりました。
法人の理事長には、前神戸大学学長の武田廣先生が就任されました。

神戸高専はこれまでも英語教育に力を入れてきましたが、神戸外大の先生方の参画により、語学教育などがさらに充実し、グローバル社会で活躍できる人材の育成が進むことが期待されます。
学生間の交流や合同行事の開催を通じた国際性の醸成も進むことでしょう。
残念ながら、高専の施設や設備・機器は老朽化・陳腐化しており、経済界や学界の知識・経験もいただきながら、教育課程、施設、設備機器の充実を進めていかなければなりません。
神戸市は、神戸市公立大学法人の設立自治体として、神戸高専と神戸外大の教育・研究環境の充実・改善に全力で取り組んでいきます。