アート・プロジェクトKOBE 2019:TRANS- が、いま兵庫区、長田区の南部で 開催されています。
ディレクターは、林寿美さん。
街なかの閉鎖空間に置かれているのは、ドイツ人の世界的アーティスト、グレゴール・シュナイダーさん の作品です。
題して 『美術館の終焉ーー12の道行き』 。
12の作品を、第1留(りゅう=station)から第12留へと順を追い、地下鉄や自転車で移動しながら鑑賞します。
以下の3つの作品は、2か所の個人の住宅にあり、住所は公開されていません。
新開地の 神戸アートビレッジセンター にある、第5留の作品を見て場所を知らされ、訪れることができます。
2軒とも、この辺りの懐かしい雰囲気を漂わせる、趣のあるお家です。
上の写真が、第6留『喪失』。
散らかった部屋で誰かが寝っ転がり、スマホをいじっています。
上は、第7留『恍惚』。
パチンコ台のイルミネーションがキラキラと輝く、不思議な空間です。
第8留は、《住居の暗部》。
まもなく取り壊される旧兵庫荘の内部全体が作品になりました。
懐中電灯を頼りに進みます。
かつて労働者が寝泊まりした一時宿泊所の雰囲気が再現されています。
地下鉄・駒ヶ林駅構内の某施設の中には、第9留《白の拷問》。
清潔な不気味さが感じられます。
私がこの日観ることができたのは、全体の一部の作品でしたが、作者のメッセージは何となく伝わってくるような気がしました。
残りの作品も鑑賞し、改めて、第1留から第12留までの全作品を、できれば順に観ることができれば、作者の意図はより明確な形をもって立ち現れてくるような予感がしました。
開催は、11月10日(日)までです。