久元 喜造ブログ

東京はどこから人口を集めているのか。


昨日、地方創生を担当されている内閣府幹部が神戸市役所に来られ、年末の税制改正に盛り込まれた「地方における企業拠点の強化を促進する特例措置の延長・拡充」(2017年12月31日のブログ)など来年度の税制改正、国家予算の内容について説明してくださいました。
わざわざ神戸までお越しいただき、丁寧に説明をいただいたことに感謝しております。

いただいた資料の中に、東京圏への転出超過人口が多い自治体に関するデータ(2016年)がありました。
これを見ると、東京圏に流出している人口の多い自治体は、大阪市、名古屋市、仙台市、札幌市、福岡市、神戸市、新潟市、広島市と続きます。
東京圏に多くの人口が流出している自治体は、東京以外の大都市であることがわかります。

三大都市圏の大都市の東京圏への転出超過数は、以下のとおりです。
大阪市  3388人
名古屋市 3265人
神戸市  2221人
京都市  1304人

かつての人口移動のイメージは、北海道、東北、九州などの地方圏から、東京圏、中部圏、近畿圏の三大都市圏に流出しているというものでした。
それが大きく変わり、東京圏に絶対数として多くの人口が流出しているのは、東京圏以外の大都市になっているわけです。

神戸市の 2020ビジョン では、東京圏への転出超過の解消を掲げています。
非常に難しいテーマですが、国の施策を有効に活用し、取り組みを進めていきたいと考えています。
同時に、国土政策として、東京以外の大都市を含む地方圏から東京圏への人口流入を食い止めるための、強力な政策展開が求められます。