「淡河宿本陣跡」は、「道の駅淡河」のすぐ北、旧湯乃山街道に面した由緒あるお屋敷です。
主屋は明治時代、茶室などは江戸中期の建築という歴史的な建物です。
しかしながら、50年近く利用されず、老朽化が進んでいました。
この「淡河宿本陣跡」を再生させようと立ち上がったのが、地元淡河町のみなさんでした。
「一般財団法人淡河宿本陣跡保存会」が組織され、土地、建物を譲り受け、再生のための取り組みをスタートさせました。
神戸市も、規制緩和や改修費などへの補助などの支援を行いました。
試行錯誤やご苦労を経て、改修工事を行われ、5月28日にお披露目会が開催されました。
当日は、保存会の代表理事、村上隆行さんから、これまでの経過についてお話がありました。
いかに荒れ果てていたのか、そして、地元の中学生を含む地域のみなさんが参加され、地域外からの支援も得て、再生に至った過程を知ることができ、本当に感動しました。
続いて、淡河町の若手、片山美奈子さん、鶴巻耕介さん、武野辰雄さんから、日ごろの活動や農業、移住、地域に対する想いが披露され、私自身、元気を頂戴しました。
その後は、地元特産の山田錦で造られたお酒の鏡開きに始まり、地域の女性のみなさんが腕をふるわれたお惣菜やおにぎり、スイーツなどを堪能しました。
また、火入れをしたかまどで炊いた炊き立てのごはんといっしょにおこげもいただきました。
これも格別な味でした。
今後、この施設は、地域の交流施設として活用されます。
蘇った「淡河宿本陣跡」は、豊かな歴史を今に伝えるとともに、未来への希望を紡ぐ場所として、時を刻んでいくことでしょう。