久元 喜造ブログ

知の集積 ~教育先進都市・神戸~

神戸は全国有数の大学集積都市としての特色を持っています。

神戸大学、甲南大学をはじめ、学園都市に集う個性豊かな大学群(神戸市外国語大学、神戸芸術工科大学、神戸市看護大学、兵庫県立大学、流通科学大学)、平成19年にポートアイランド西岸部にできた新キャンパス(神戸学院大学、兵庫医療大学、神戸夙川学院大学)など、全国から多くの学生が集い、世界に通用する人材の育成を図っています。
神戸は、学生が活発に躍動するまち。大学の力を活かし、産・学の連携に行政が効果的に関わることで、新たなものが生まれる、そんな可能性をたくさん秘めています。

一方、大阪は、大学機能を郊外へ移転させてきたことにより、世界的にも珍しい「学生の少ない大都市」となっています。都市機能として、「大学」という「知の集積」を欠いていることは、大都市として、ハンディを抱えているとも言えます。

このような神戸と大阪の「知の集積」の違いは、年齢別人口の違いにも現れています。神戸は、以前から、20才から24才の人口が突出しているのですが、大阪には、そのような傾向は見られません。
むしろ、近年の大阪市の年齢別人口動向を見ると、25才以降の人口の増加傾向が見られるようになっています。
神戸を含め、大阪以外の大学を卒業した学生が、大阪に就職するという傾向が窺えます。

せっかく神戸にこれだけの大学が立地しているのですから、神戸で就職したいという若者の願いが叶えられるような、雇用機会の拡大を図っていきたいものです。

知の集積は、まちの魅力の大きな要素です。これからは、神戸で育った人材に神戸で能力を発揮してもらえるよう、神戸で活躍できるフィールドを生み出す取り組みがもとめられています。