一昨年の3月6日、市長に就任して間もない私は、総理大臣官邸で開催された経協インフラ会議に招かれ、都市インフラ輸出に関する神戸の取り組みについてプレゼンしました。
麻生副総理、菅官房長官ほか関係閣僚が出席されました。
提案したプロジェクトの一つが「水素エネルギーを活用したスマートコミュニティ構想」で、この時点では、「将来的にはオーストラリアの褐炭由来のCO2フリー水素を利用した事業を展開」するとだけ説明しました。
この構想が現実のものになろうとしています。
昨日、川崎重工業、岩谷産業などによる水素の輸入基地が神戸で整備されることが決定し、私からも記者発表しました。
場所は、神戸空港のある空港島北東部の市有地です。
オーストラリアの褐炭から製造された液体水素を高性能の運搬船で搬入し、貯蔵、出荷する国内初の実証プラントが建設されます。
2020年度をめどに本格稼働し、工場や水素ステーションなどに供給することを目指します。
この決定は、1月25日の日経新聞の一面で報じられましたが、国内の有力都市がしのぎを削り、各方面から注目されてきました。
地球環境に貢献する国策として推進されている水素エネルギーの利活用について、環境貢献都市・神戸が先導役を果たせることは、たいへん名誉なことと感じています。
神戸市は、タンカーが振動を抑えて接岸できるよう岸壁の整備を行い、このプロジェクトを全面支援します。
この夢のあるプロジェクトは、長期的な神戸の産業政策に新しい地平を開くという意味でも大きな意味があります。
しっかりと進めていきます。