砂原庸介先生の『民主主義の条件』を読みました。
砂原先生は、大阪大学大学院法学研究科准教授。
11月14日に開催された日本自治学会主催のパネルディスカッションで、ご一緒させていただきました。
本書の問題意識は、序章に書かれているように、多くの有権者が考える常識的な要求が政治に反映されにくい、すなわち「納得」できる意志決定ができにくい仕組みになっている原因を探り、それらをどのように除去、改革していくのかという点にあります。
砂原先生のご指摘や改革の方向性は、地方自治制度、選挙制度の企画立案・運用に携わった私の実務感覚からみても、ほとんど違和感はありません。
とりわけ、我が国の政治制度において、政党の位置づけが曖昧であり、「公的な組織としての政党」を確立すべきだという点は、まったくそのとおりだと思います。(2013年10月3日のブログ)
読み進んでいくと、前回の神戸市長選挙のことが取り上げられていて驚きました。
この選挙では、私と同じ読み方の苗字の候補者がおられました。
砂原先生の分析では、得票の状況は投票所の氏名掲示の位置と関連があり、各区の氏名掲示で、より右の方にあった候補者が高い得票率を示しているとのことでした。
この選挙は非常に接戦になり、氏名掲示の位置の状況によっては私が敗北していた可能性がある、とも指摘されていました。
広範なご支持をいただきながら、氏名掲示の位置に助けられてやっと当選できるような結果であったことを想い起こしました。
すべて私の不徳のいたすところです。