沖縄県最後の官選知事、島田叡氏の顕彰碑が那覇市の奥武山公園内に建立され、きょう除幕式に出席しました。
6月26日は、島田知事が軍の壕を出て、消息不明になった日とされています。
沖縄戦から70年を契機に、沖縄県民有志のみなさんが顕彰碑を建立する期成会を設立し、募金運動が行われました。中心的な役割を果たされたのが、顕彰期成会会長の嘉数昇明さんでした。
嘉数さんから、これまでの活動や島田知事への想いをお聞きすることができました。
式典は、那覇高校合唱部のみなさんによる献奏「島守のかみ」に始まり、井戸兵庫県知事、翁長沖縄県知事が、両県民を代表し、挨拶をされました。
島田知事が卒業された旧神戸二中、兵庫高校同窓会「武陽会」のみなさんも参加されました。
私は、総務省に勤務していたとき、新規採用職員向けの講話の中で、島田叡氏について触れたことがあります。
「時代は移り、我々は島田知事のような運命をたどることはないかもしれないが、後輩としてその想いを受け継ぎ、国家公務員として恥ずかしくない行動をしていこう」
と呼びかけました。
島田叡氏の生き様は、田村洋三『沖縄の島守 内務官僚かく戦えり』(中公文庫)に、くわしく記されています。
本書を通読したのはだいぶ前のことですが、今回、顕彰碑除幕式に出席して、「島守」としての壮絶な仕事ぶりを想い起こしました。
除幕式の後に行われた兵庫・沖縄友愛懇親パーティーでは、田村洋三さんも出席されていて、ご挨拶いたしました。
短時間でしたが、心に染みいる沖縄への旅となりました。