サミットの誘致活動をしていたとき、思い描いていたことがありました。
それは、サミットが神戸で開催されることになれば、神戸の名前は世界に発信されることになり、それは素晴らしいことだけれども、それだけでよいのだろうか、むしろこの機会に、神戸が国際都市としてさらなる進化を遂げるような取り組みを、自ら行うべきではないか、ということでした。
そしてそのような努力は、サミット開催都市にならなくてもできることです。
たとえば、神戸にお住まいの外国人住民のみなさん、また、神戸を訪れる外国人のみなさんにとり、歩きやすい、移動しやすい街にしていくことです。
現在、街中の案内板を総点検しており、その結果を踏まえて、デザインの観点から案内板や標識のリニューアルを図ることにしていますが、その際、多言語表示を増やしていくことを考える必要があります。
また、神戸市内の公共トイレは和式が多く、市役所もそうですが、副市長のときその理由を尋ねると、ある幹部からは、
「神戸市民は、和式の方が好きなんです」
という答えが返ってきたことがありました。
仮にそうだとしても、国際都市なのですから、やはり公共トイレの洋式化を進め、清潔で快適なトイレにしていくことが必要なのではないでしょうか。
さらには、英語が国際共通語になっている今、私も含め、行政に携わる者の英語能力を上げていくことも必要です。
英語で交渉できる職員を増やし、区役所などの窓口では、多くの職員に簡単な英語対応ができるようになってほしいところです。
これらは、ほんの一例です。
あらゆる角度から、国際都市・神戸のさらなる進化を図っていきたいですね。