久元 喜造ブログ

バスに乗り遅れまいと走らずにすむように。

先日の夜、三宮の会合の後、電車に乗り、最寄駅で降りてホームから階段を上っていたら、若い女性がものすごい勢いで階段を駆け上がってきて、私を追い抜いて行きました。
なぜこの女性は先を急いでいるのか ― 私は足を速めて彼女の後を追いかけ、改札口を出て、階段を下りました。
予想どおりでした。
彼女が階段を降り切ろうとした時、バス停に市バスが止まり、彼女は吸い込まれるように車内に消えていったのです。

結構大きな靴音が響いていましたから、たぶんハイヒールを履いていたのでしょう。
もしも階段で転びでもしたら、大けがをしかねないのに、あんなに急いだのは、彼女はバスの発車時刻を知っていて、このバスを逃したら、次のバスまで長く待たされるからに違いありません。
もう午後10時を回っていましたから、バスの本数もそんなに多くはなかったと想像できます。
もしもバスの発車時刻があと1分遅ければ、彼女はあんなに走らなくてもすんだことでしょう。

電車とバスの乗継をスムーズにするため、発車時刻を調整することが望まれますが、これはかなりむずかしい課題です。
しかし、公共交通を使ってできるだけ便利に移動できるようにするためには、各鉄道、バス路線のダイヤ接続を改善していくことが不可欠だと思います。
交通事業者が持っている各路線のダイヤ、乗降客数などに関するできるだけ詳しいデータを持ち寄り、シミュレーションを繰り返しながら、最適のダイヤ編成を行うことは、現代のテクノロジーを活用すれば可能性はあるのではないでしょうか。
困難な課題であることを自覚しながらも、何とか道が開けないか、模索していきたいと思います。