去る3月24日、神戸市会の 未来都市創造に関する特別委員会 (吉田謙治委員長)から、 「神戸の未来都市創造に向けた提言書」 の提出を受けました。
市で策定を進めている 神戸都心の未来姿(将来ビジョン) については、3月23日に基本的な考え方を公表し、現在、市民のみなさんからご意見をいただいているところです。
今回いただいた提言書には、私たちが行っている検討の内容や方向性と軌を同じくしていたり、より具体的な提案が行われている項目がある一方、私たちが気がつかなかった項目もありました。
その一つが、「心地よい音環境」についてです。
「公共空間の整備やまちづくりにおいて,音響的な配慮を最大限に施すことにより,心地よい音環境を形成すること」との提言をいただきました。
公共空間における「聴覚的な快適性」への配慮です。
「音環境を神戸のまちトータルにデザインすることを高めていくことが望まれる」というご指摘は、そのとおりだろうと思います。
音風景 ― サウンドスケープは、都市を構成する重要な要素だという考え方は、以前からありました。
20年ほど前に、中川真『平安京 音の宇宙』を読みましたが、京都の音風景が歴史的な文脈の中で語られていて、その壮大さ、複雑さ、繊細さに眩惑される想いがしたのを覚えています。
3月7日のブログ でも触れましたが、映画『繕い裁つ人』の中でも、神戸らしい音を聴くことができます。
音という要素を、都心をはじめとした神戸のまちづくりにどのように取り入れていくのか、具体策はこれからですが、提言書を拝読し、まずはそのような視点を共有することが大切なのではないかと感じました。