小学生、中学生の頃の話です。
当時の鈴蘭台など山田町の里山、野原、田圃、ため池の畔には、ヘビがたくさんいました。田圃の畦道にはとりわけ多く、何回も出くわすこともありました。
一番多かったのはアオダイショウで、中には自分の身長を超える大物もいました。正確な呼び名はわかりませんが、カラスヘビと呼ばれていた黒いヘビもいました。
みんながみんなそうしていたかどうか覚えていませんが、ヘビをつかまえては尻尾を握り、ぐるぐる振り回してよく遊びました。ヘビを握ると、癖のある臭いが手について、いくら石鹸で手を洗ってもなかなか落ちませんでした。
ヤマカガシに出会ったのは一度だけです。山道を歩いていると、木の枝に絡まっていて、私の方を向き、攻撃態勢に入りました。
何秒かくらいのことだったのかもしれませんが、ヤマカガシと私は、しばらく睨み合いました。目は澄んでいて、とても高貴な顔立ちだったような記憶があります。毒を持っていることを、しばし忘れました。
マムシに出会ったのは、2回です。
中学生の頃、神戸電鉄三田線の山の街と鈴蘭台の間の線路沿いに、急ごしらえの道が出来て、その道を歩いていると、山の斜面に向かって、一匹のマムシが登っていきました。薄茶色をしていました。
もう一回は、田圃の畦で、じっとしているのを見かけました。灰色をしていました。
下の写真は、西区産のマムシです。ハメ酒になったものをいただきました。
ひとりで飲むには多すぎるので、今は、新宿の割烹店のカウンターに鎮座し、お馴染みさんに元気と精力を与えてくれています。
ヘビは、食物連鎖の頂点に近いところにいる生き物で、ヘビがたくさんいることは、それだけ生物多様性が保たれていることを意味します。ヘビたちとも共存できるような自然環境を守り、回復させていきたいものです。