久元 喜造ブログ

コロナ禍。職員には意味のある仕事を。


東京都で感染が広がり、動揺が広がっています。
都職員が繁華街でチラシを配り、不要不急の外出自粛を呼びかける様子が繰り返しテレビで報道されています。
ご苦労は多いと思います。
しかし、たくさんある都内の繁華街の一部で、職員がこのように呼びかけても効果があるのでしょうか。
財源に余裕のある東京都だからこそできることです。

もちろん神戸市も厳しい状況にあります。
きょう、日曜日の新規感染者数は、159件、昨日の土曜日は、200件。
明らかに第4波が襲来し、病床もひっ迫し、保健所をはじめ関係職員は、感染者の入院先を探すために日夜懸命の努力を続けています。
このような危機にあるときこそ、職員のみなさんには、真に必要な仕事に重点的に取り組んでもらいたいと思います。
とくに神戸市は、震災後の財政危機を克服するために、思い切った行財政改革を断行しました。
震災時の職員数は、その後の20年間に約3分の2に削減されました。
これは、全地方公務員の削減率の倍以上に当たります。
国の財政措置が不十分な中で、避けて通ることができない道でした。

限られた人員でコロナと闘っていく上で、職員が街頭でチラシを配り、不要不急の外出自粛を呼びかけることに大きな意味があるとは思えません。
神戸市は、限られた人員を、積極的疫学調査、変異株検査などのよる感染状況の把握、感染者に対する医療提供、そのための病床の確保と通常医療・救急医療の両立、ワクチン接種などの分野に重点的に配置しています。
兵庫県とも適切な役割分担の下、神戸市は市民の命と健康を守るために何をすべきかを考え抜き、そのような分野に職員を重点配置し、一丸となって危機を乗り越えていきます。