久元 喜造ブログ

世界初の水素発電実証事業


今月、ポートアイランドで、水素発電の実証プラントが完成し、式典が開催されました。
来年の2月、世界初の水素発電による地域への電気と熱を供給する実証事業が始まります。
水素は、利用時に二酸化炭素を排出しない環境にやさしいエネルギーです。
今回のプロジェクトは、実証プラントで水素を燃料としてつくった電気と熱を、ポートアイランドスポーツセンター、神戸国際展示場、下水処理場、中央市民病院に供給するという、これまで類を見ないチャレンジです。

振り返れば、総理大臣官邸で開催された経協インフラ会議(議長:菅義偉官房長官)に招かれ、水素エネルギーを活用した「スマートコミュニテイ構想」として水素発電の実証事業を提案したのは、市長に就任して間もない平成26年3月のことでした。
この会議では、世界初の液化水素の長距離大量輸送と荷役システムを開発し、水素サプライチェーンを構築する構想も提案しました。
この二つの構想が、関係者の努力により、ともに動き出していることをありがたく感じています。

水素発電実証事業は、大林組と川崎重工業が実施主体として取り組まれるプロジェクトで、式典には、川崎重工業の金花芳則社長のほか、資源エネルギー庁の日下部聡長官、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の古川一夫理事長、関西電力の岩根茂樹社長、岩谷産業の牧野明次会長が出席されました。
我が国のエネルギー分野のトップが一堂に会し、本格的な水素社会の実現に向けた扉が開かれたことは、神戸市にとりたいへん名誉なことと感じています。
水素エネルギーの利活用に向けて関係者がしっかりと連携し、最先端の取組みを進めていきます。