久元 喜造ブログ

「神戸わたくし美術館」で至福のひととき

先日、長田区西丸山町内の「神戸わたくし美術館」にお邪魔しました。
昭和8年に建てられた、もとは旅館だった木造建築です。
玄関で、館長の三浦徹さんと奥様がにこやかに出迎えてくださいました。


すぐに目に入ったのは、大好きな画家、タカハシノブオ2014年11月18日のブログ)の書置きです。
タカハシノブオは、兵庫区の中学を卒業後、船員になり、独学で絵を学び、壮絶な画家人生を送りました。

俺がまやかしの世に所ケイ(処刑)され
灰と骨になったら
仲間達!
どこか裏街 路ボウ片隅の
しおれかかった花の足元に
そっとまいてほしい

花に息吹きがよみがえるなら
花はきっと 真っ赤に咲くだろう
俺のねがいは それだけだ

三浦さんのお話では、段ボールに書き残されていたそうです。

三浦さんが丁寧に説明してくださりながら、タカハシノブオの絵を、一点ずつ見せてくださいました。
三浦さんのお許しをいただき、作品の写真を一部掲載させていただきます。

まず、「人形」(1973年)

「カレイ」(1973年)
タカハシは、魚や蟹の絵を数多く描いています。
食べかけのものも多く、異彩を放っています。

「タウン」(1972年)

新開地や三宮の裏通り、元町の外人バーなど神戸の夜の風景を数多く描きました。

ほかの画家、作家の作品も見せていただいた後、奥様お手製のお菓子とお茶をいただきました。
至福のひとときでした。

三浦徹さんご夫妻に心より、感謝申し上げます。
(観覧を希望される方は、事前に電話で予約されてから訪問していただきますようお願いいたします。)