久元 喜造ブログ

エイプリルフール・仕掛けるべきだったか?

160410
4月1日からひと月経ったので、市役所内で行った議論の一端を記しておきます。
神戸開港150年記念事業PRの一環として、エイプリルフールに合わせ、行政が奇抜なアイデアで情報を発信する試みをしたらどうかという提案を受けました。
上のような「新聞」の「号外」を1万部作成し、4月1日(金)に三宮・元町駅前で配布するという内容でした。

面白いアイデアだと思ったものの、行わないことにしました。
以前、ある全国紙がエイプリルフールの記事を大々的に掲載したのですが、あまり反応がよくなかったことを話し、
「日本人に、欧米流のユーモアのセンスは受け入れられているのだろうか?」
と疑問を投げかけました。

結果として、私の指摘は間違っていたようです
メディアでは、さまざまな企業によるエイプリルフールを使った情報発信が紹介され、大成功したケースもありました。
提案してくれた担当者は、そのような成功事例を見て、
「頭の固い役人市長の限界やな」
と思っているかもしれません。

今回感じたことは、自治体の広報戦略は民間企業と同じであるべきなのか、あるいは違ってもよいのかということでした。
同じでよいという考え方もあるでしょうが、私は、税金を使って行う自治体広報には、自ずから自己抑制が要るのではないかと感じています。
一方、南あわじ市の「独立宣言」のように、これまでの殻を破った自治体プロモーションがたくさん出てきており、さまざなご意見をいただきながら、広報戦略の進化を図りたいと思います。